久しぶりに珈琲の話題です。
いきなりですが、フィルターとドリッパーについて、あなたはどのくらい関心をお持ちですか? 持っている人はとことん持っている、が、持っていない人は、全く無頓着、というのがフィルターとドリッパーなんですね。極端な例だと、フィルターが無かったらティッシュペーパーで代用、なんて強者もいたりしまして(笑)。
先月、カリタの営業マンさんと話をしていて、「カリタのドリッパーには、やっぱりカリタのフィルターを使って頂きたいですよね。」というから、「それはそうでしょうけど、なんでなの?お客様にどう説明するの?」という話に発展、思わぬフィルター談議になりました。結論から言うと、ドリッパーとフィルターは両方合わせて抽出がうまい具合に行くように調製されているので、相思相愛、やはり純正品が良いということなんですが、まだわかりにくいですよね。その時の話を元に、少し詳しく書いてみましょう。
珈琲の抽出には、どのくらいのスピードでお湯が珈琲の粉を通過するのか、別の言い方をするとどのくらい長くコーヒー粉とお湯が触れあっているかが、大きなポイントになります。この点、ドリッパーについていうと、底にある穴がどういう形状でどういう大きさかという点が、関係します。カリタ製品の場合、一般的には3個の小さな穴が横一列に並んでいますよね。ここで湯の落ち方をコントロールしているんです。そして、それに合うように、湯がフィルターを通過することも肝心なんですね。そのために、フィルターの目の細かさ、いわゆるメッシュ、これが、ちょうどよくできている必要があるんです。フィルターは紙漉きしてできる紙ですから、繊維の集合体です。見た目は同じように見えても、顕微鏡で見れば、目の粗さは漉き方によって違う訳ですよね。以前、当店のお客様が、フィルターを切らしてしまい、100均で買ったフィルターで淹れたら、サーっとお湯が落ちてしまって味のない珈琲になってしまったとおっしゃっていましたが、これもメッシュの違いですね。さらに、紙の質やコシ、つまりどんな素材(木など)を使っているかで、紙が吸い取る水分、成分の質や量も異なります。カリタ製品の場合、国産ヒノキということですが、他メーカーのもので、オイル分を通しやすくネルドリップの味が出せるというものもあります。結果、こういったことが総合されて、抽出が行われるわけですが、だれが淹れても、比較的同じように、おいしい珈琲が出せるということにポイントを置いたのがカリタさんのドリッパー&フィルターセットということのようです。ちなみに、メリタさんのドリッパーは、底に小さな穴が一つ、ボンマックさんは、漏斗の先端に、大きな一つ穴、それぞれに意味があり、それぞれに合うフィルターが用意されています。そしてそれぞれ出しやすい味というものがあります。もし、関心を持たれた方がいらっしゃったら店頭の商品を確かめてみて下さい。当店では、詳しい御説明もさせて頂いております。そしてこうして、あなたも珈琲の深い沼にハマッテイクというワケデス・・・ネ?
とはいえ、やはり、元の珈琲豆がおいしく仕上がっていないといけないわけでして(汗)、焙煎屋としては今後とも精進努力することをお約束して、今日のお話はお・わ・り、デス。
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