ブレンド豆の盲点

梅雨明けとともにとんでもなく暑い日が続いています。お元気ですか。たまには、商売している豆のことも書かなくてはいけませんよね。そこで、今日はブレンド豆を淹れる際にちょっと気を付けて頂けるといいなということについて書こうと思います。ご存知の通りブレンド豆というのは、数種類の異なる豆を一定の割合で混ぜて一つの銘柄にした豆のことです。産地、品種が違う豆、煎りかたの違う豆それぞれに特徴のある豆を混ぜて、ストレート豆では出せない味の奥行とか深みを作ります。その混ぜ具合は、それぞれの店が独自に考えますので、当然オリジナルブレンドとなります。いわば、店の顔です。凡豆でいえば、ゴールドブレンド、エメラルドブレンド、フレンチローストブレンド、イタリアンローストブレンドなどが該当します。

さて、今日のタイトル、その盲点とは何でしょうか。これは、珈琲を挽いて淹れる際にありがちなことです。特に、少量を淹れる際に起こりがちです。例えばA、B、Cの3種類の豆が10:6:4の比率で入っているブレンド豆があったとしましょう。これを計量スプーンで1杯すくったらそこには、20個の豆が入っていました。その時全ての豆が比率通りに入っていれば何の問題もないのですが、必ずしもそうはなりません。もしかしたらAが8個、Bが5個、Cが7個、入っているかもしれません。当然ながらそれで入れた珈琲の味は、本来の比率のものと微妙に変わってきますよね。つまり、ブレンド豆は、ある程度の量の豆を挽いて入れないと本来の味にならないということです。たくさん挽いて混ぜておけばより本来の比率に近くなりますよね。逆に、毎回一杯分ずつ豆を挽いて淹れると、毎回多少味の違いが生じるということになります。この点、ストレート豆は、多かろう少なかろうが、一緒です。以上がブレンド豆を淹れるときの盲点です。(毎回微妙な違いを楽しむというのもありかもしれませんが・・・。)凡豆でも、一番人気はゴールドブレンドですが、すべての豆ができる限り均一に混じるよう販売前にはよくよく混ぜていますし、そんなに極端に性格の異なる豆をブレンドしているわけではありませんので、少量で入れたからといって極端に違う味にはならないとは思います。が、以上ちょっと気にして頂けると嬉しいです。いつも、ありがとうございます。

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