今年も、はや3月に入りましたね。当店でも、3月1日から販売豆の価格を値上げさせて頂きました。お客様には、ご負担をおかけしますこと大変心苦しく思っております。
さて、冒頭、当店でも、と書きましたが、この春に向かって大手、個人問わず、早晩どこも同じように値上げが行われることでしょう。というのも、これは、輸入される生豆が高騰しているからなんですね。下図のグラフをご覧頂くとわかりますように、生豆価格が2021年ごろから上がり始め、昨年1年で急上昇、そして年明け後も止まりません。原因は、世界情勢、異常気象、中国などの需要の増大などいくつかいわれているのですが、その中で異常気象の問題、これが今、2050年問題として業界では話題になっているんですね。
「〇〇年問題」って、最近よく使われる言葉ですよね。何か大変なことが起きるんではという危機感を持たせますよね。確かに!そうなんです。2050年ごろには、世界のコーヒー栽培適地が半減するというのがコーヒーの2050年問題なんです。(国際調査機関ワールドコーヒーリサーチ発表)
原因は地球の温暖化による異常気象の頻発ということです。このままいくと、気温の上昇、降雨量の減少、気候の変動などが、サビ病の発生による豆の品質低下や収穫量の減少をまねき、ひいては、農園の廃業、離農などにもつながると心配されています。既に、2021年に南米で起きた霜の害は大きな影響をもたらし豆の価格を押し上げました。昨年も、高温乾燥による被害で収穫量が大幅にへり、今年の相場に大きく影響が出ると言われています。コーヒーは赤道ベルト地帯の特産物でしたが、これからは、そうもいかなくなってくるということなのでしょうね。南米だけでなく、東南アジア、アフリカでも同じような現象が起きてくるようです。業界としては、新たな品種改良、生産者との連携強化、新たな栽培地の模索など、いろいろと対策は練っているようですが、根本原因は地球温暖化ということのようですね。「トランプさん、こんな時にその取り組みから離脱してどうすんの!」と言いたい。
というようなわけで、今後珈琲が気軽に飲めるものではなくなってきそうだという、お客様にも焙煎業者の私たちにも心配なお話でした。では、また。
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